実はお酒にもプラスの効果があります。
ここでは、それらについて紹介していきます。
ただし、もちろん飲みすぎはよくありませんから、1日の目安量も併せてお伝えしていきますね。
(その日、他に何のお酒も飲まない場合の分量です)
〇日本酒
適量:1日1~2合
- 1週間のトータル量を7で割って2合以下であればOKです。
ただし、1日4合以上飲むのは単純に危険なのでやめましょう。
また、1合の日本酒には糖質が約9g含まれています。
- 体重を減らしたいのであれば、糖質の摂取量を1日60g以下にすべきとされていますから、
ダイエット中の方は他のお酒を飲むようにしたほうが無難かもしれませんね。
”日本酒の魅力”
日本酒にはビタミンやアミノ酸等、120種を超える栄養素が含まれています。
特にアミノ酸に関しては、他の種類のアルコールよりも大幅に豊富に含有されています。
具体的には、
グルタミン酸:免疫能力のキープ
アルギニン酸:循環器系機能、内分泌機能のコントロールなどが入っています。
また、人体自らが生成することのできない必須アミノ酸も含まれています。
さらに、ペプチド(複数のアミノ酸が結合した物質)も豊富。
トリペプチド:血管内に蓄積した悪玉コレステロールを排除して、心筋梗塞や狭心症を遠ざける
フロリン特異性酵素:学習機能に関係するホルモンをコントロールして、頭を良くする
ちなみに、フロリン特異性酵素は日本酒から見つけ出されたそうです。
〇焼酎
1日の目安量:150ml前後
25度の焼酎であれば150mlほどが目安です。
”焼酎の魅力”
焼酎には、血栓(血の塊)を溶かす効果のある「ウロキナーゼ」と「t‐PA」が含まれています。
ですから「ドロドロ血液」が心配な方に焼酎はおすすめです。
「自分の血液は大丈夫」と思っていても、食事の栄養のバランスが悪かったり、
ストレスが蓄積していたり、運動不足だったりすると血液の状態はどんどん悪くなっていくので気を付けましょう。
ちなみに、焼酎のおつまみとしては「納豆」が最適です。
なぜなら、納豆に入っている「ナットウキナーゼ」にはタンパク質を分解する作用があり、
それによって焼酎の血栓溶解作用が補助されると言われているからです。
また、ネギには血小板の凝固を防ぐ効果がありますから、納豆の薬味として使いたいところです。
さらに、焼酎の「β‐フェニルエチルアルコール」という香り成分には、
体内のt‐PAを活性化させる効果があるとされています。
ですから、香りを嗅ぐだけでも意味があります!
○ワイン
1日の目安量:100~300ml(2杯程度)
このように幅がありますが、女性の場合は100mlまでに抑えておくことが推奨されています。
”ワインの魅力”
ワインには「ポリフェノール」が緑茶の600%前後も含まれています。
そして、フルーツや野菜に含有されているポリフェノールには「溶解しにくい」という欠点がありますが、
ワインには「最初から溶けている」ポリフェノールがたくさん入っていますから、吸収効率がかなり良いです。
では、ポリフェノールの働きについて。
ポリフェノールには抗酸化効果がありますから、活性酸素の除去が期待できます。
また、悪玉コレステロールの酸化をブロックして、動脈硬化のリスクを下げる働きも望めます。
さらに「毎日ワインを飲んでいるとアルツハイマー病などの発症率が下がる」という、
米国の大学による実験データも存在しています。
ただしこの実験においては、毎日3杯、多くて4杯も飲んでいたのだとか。
これだけの量を日々摂取するとなると、単純に身体への負担が多くなりますので、
ワインでアルツハイマー病の防止をしていくのだとしても、体調の方を優先するようにしてくださいね。
○ビール
1日の目安量:500ml前後
後述していく効果は、ノンアルコールビールからも得られます。
ですから、休肝日にはそちらを選ぶと良いかもしれませんね。
”ビールの魅力”
ビールにはプリン体(尿酸値をアップさせる)や糖質がたくさん入っていますから、
どうしても飲みたいのでなければ、ワインなどを選ぶべきです。
しかし、そんなビールにもアルツハイマー病を防ぐ効果が期待できます。
「脳にタンパク質の一種であるアミロイドβが蓄積して、神経細胞が活性を失い、
脳がしぼんでいく」のがアルツハイマー病です。
しかし、ビールに含まれている「イソα酸」には、アミロイドβの蓄積を防止する効果があるとされています。
さらには、脳内の炎症を和らげる作用も期待できます。
ちなみに、イソα酸は苦い(=ホップがたくさん入れてある)ビールにほど多く含まれています。
ですから、IPA系などのビールを選ぶようにしましょう。ただし、
イソα酸はまだ研究段階の物質ですから「ビールの適量」についてはあまりよくわかっていません。
※目安量を一応先述しましたが、これは「健康に悪影響を及ぼさない量」
という意味合いの方が強いことをご理解いただければと思います。
アルコールの健康効果を知って、適量を上手に取り入れていきたいですね。