お酒は、人生を豊かにする楽しみのひとつ。仕事終わりの一杯や、誰かと語り合う時間は、心を緩めてくれる大切な瞬間ですよね。
私もチーズとワインの組み合わせや、ビールとおでんなどの組み合わせは至福の一時です。
しかし最近、
✔ 健康診断の肝臓数値が気になる
✔ 翌日のだるさや集中力低下がつらい
✔ 飲み会続きで家のことが追いつかない
と、どこかモヤモヤしていませんか?
実はそれは、「飲むのが悪いんじゃなくて、上手く付き合えないだけ」これは医療現場でもよく聞かれる話です。
実はお酒は、量よりも飲み方が健康を左右するもの。
そして、私たちが現場で見てきたのは
▶ 忙しい人ほど飲酒に頼り
▶ 疲労が抜けず
▶ 家事や生活が乱れていく
という暮らしごとの悪循環でした。
だからこそ大切なのは、
・医学的に正しい飲み方を知ること
・ 体と生活を守る仕組みを整えること
この2つです。
本記事では、医師の視点で
● お酒のメリット・デメリット
● 厚労省の適量基準
● 実践できる飲み方・休肝日の作り方
を解説しながら、「お酒をやめずに健康数値と暮らしを守る方法」 をお伝えします。
読み終わる頃には、「もっとラクに、健やかにお酒を楽しんでいいんだ」と思えるはず。
ではここで、「なぜ正しい飲み方を知らないと損をするのか」隠れリスクから見ていきましょう。
お酒の楽しみとリスクは「生活」で決まる

睡眠の質と疲労回復が奪われているって知っていますか?
お酒は悪ではなく使い方で変わる
お酒はコミュニケーションを豊かにし、食事の満足感や睡眠導入に役立つこともあります。
しかし医療の現場では、飲酒そのものより「飲み方」「生活リズム」との組み合わせで体調が左右されることがよく言われます。
同じ量でも、
・空腹で飲む人
・水を挟まない人
・睡眠が浅い人
・ストレスが高い人
では、肝臓や疲労の“翌日の出方”がまったく違います。
つまり、お酒は害ではなく 「扱い方次第」 で毒にも薬にもなるということです。
忙しい人ほど陥る「飲酒→疲労→家事崩壊」スパイラル
仕事が忙しい人ほど、
「今日くらい飲んでリセットしたい」
という気持ちでお酒に頼りやすくなります。
最初はストレス発散だったはずが、
・帰宅が遅くなる
・睡眠が浅くなる
・翌日の疲労が抜けない
こうして、飲酒の疲れが積み重なると、
片付け・洗濯・食事づくりなどの「暮らしの土台」が崩れていきます。
さらに、
✔ 冷蔵庫の中が荒れる
✔ 部屋が散らかり、余計にお酒に逃げる
✔ 栄養が偏り、体の回復が遅れる
という悪循環が完成してしまうのです。
医療現場でも実際によく見るのは、
肝臓の数値だけではなく、生活崩壊そのものが健康悪化の引き金になっているケース。
飲酒そのものよりも、
「疲れているから飲む → 家事ができない → さらに疲労が蓄積 → また飲む」
という 生活サイクルの破綻 が問題なのです。
健康と暮らしを守るには医学+生活環境がセット
お酒の健康リスクは、飲酒量そのものだけでなく「疲れているのに飲む」「眠れないから飲む」という、生活そのものの乱れが引き金になっていることが多い のです。
実際、医療現場ではこんなケースを多く見ます
・数値が悪化 → 疲れて飲む
・生活が荒れる → 栄養・睡眠が乱れる
・体が回復できない → さらに飲む
つまり 医学的なアドバイスだけでは改善が進まない のです。
医師が教えるあなたの適量とは?(厚労省基準+個体差)

厚労省基準「純アルコール20g」は誰の基準?
厚生労働省によると、「節度ある適度な飲酒量」として、純アルコール20gが目安とされています。これは、おおよそ以下の量に相当します。
ビール中瓶(500ml)1本
日本酒1合(180ml)
焼酎(25度)グラス半分(約100ml)
ワインならグラス2杯弱(約200ml)健康に配慮した飲酒に関するガイドラインについて/厚生労働省
この量は、あくまで健康な成人男性を基準としたもので、女性や高齢者、体質によってはさらに少ない量が適切です。
毎日の飲酒が習慣化している人は、知らず知らずのうちに適量を超えてしまうことも。
自分の飲酒量を一度確認してみましょう。
遺伝子によって酔い方・ダメージの受け方は違う
日本人の約4割は、アルコール分解酵素(ALDH2)が弱い体質と言われています。このタイプの人は、
・少量でも顔が赤くなる
・動悸や頭痛が出る
・がんリスクが高い(特に食道がん)
などの特徴があり、「他人と同じペース」 は危険です。
性別でも代謝能力・リスクが変わる
女性は筋肉量が少なく、体内の水分量が男性より少ないため、同じ量を飲んでも血中アルコール濃度が高くなります。
さらにホルモンや肝機能の違いにより、少量でも
・肝臓疾患
・脂肪肝
・乳がんリスク
が上がると言われています。
医療の現場でも「男性基準の20gをそのまま女性に当てはめてはいけない」
が鉄則です。
年齢とともに昨日までの適量が適量でなくなる
30代までは問題がなかった量でも、40代を越えると
・代謝力の低下
・脂肪肝
・睡眠の浅さ
・翌日の倦怠感
が一気に顕著になります。
医師たちがよく口にするのは、
“適量は歳とともに変わります。昨日まで大丈夫は今日の安全を保証しません”
という言葉。だからこそ大事なのは、
✔ 自分の分解能力の自覚
✔ 顔の赤さ・酔いの回復スピード観察
✔ 年齢に合わせた量の見直し
数字だけの「20gルール」では守りきれない現実があるのが本音のところです。
健康を守る「賢い飲み方・肝臓を休めるテクニック」

悪酔いを防ぐ食べ方・おつまみの選び方
空腹のまま飲むとアルコール吸収が早まり、肝臓や胃腸への負担は数倍に跳ね上がります。
医師や管理栄養士が勧めるのは タンパク質+ビタミン+ミネラル を含むおつまみ。
✔ 枝豆・豆腐・納豆
✔ 刺身(マグロ・サーモン)
✔ 焼き鳥(砂肝・レバー)
✔ チーズ・ナッツ
これらは、肝臓がアルコールを分解する際に必要な材料となり 翌日の疲労や二日酔いの軽減 にも役立ちます。
逆に、
✖ 揚げ物
✖ スナック菓子
✖ 甘いデザート
は、血糖値の乱高下や肝臓負担を増やすため控えめに。お酒=つまみの選び方も一緒に設計するが健康的な飲み方のコツです。
体を守るチェイサー(和らぎ水)
お酒のプロほど 必ずチェイサーを横に置きます。アルコールは利尿作用が強いため、知らないうちに脱水が進み、
・頭痛
・倦怠感
・二日酔い
を悪化させます。
目安は「お酒1杯=水1杯」
できれば常温の水やミネラルウォーターが理想です。
<チェイサーの役割>
✔ 血中アルコール濃度を薄める
✔ 代謝に必要な水分を補う
✔ 飲むペースが自然とゆっくりになる
ウイスキーや焼酎、日本酒など度数が高いお酒ほど チェイサー必須。
飲み会でも「和らぎください」と言うだけで、自分の翌日の体を守れます。
プロもしている寝る前のケアとNG行動
飲み終わったあと、締めラーメン や 炭水化物ドカ食い は、実は 回復を遅らせる最大の敵。
血糖値急上昇 → 睡眠が浅くなる → 肝臓負担 → 翌日のだるさという悪循環に繋がります。
【寝る前の正しいケアは】
✔ 経口補水液・水を枕元に置き、こまめに水分補給
✔ 可能ならビタミンB群やオルニチンなどのサプリで代謝サポート
✔ 湯船やシャワーで体温を整えて入眠を促す
特に 睡眠の質を上げることが、翌日の倦怠感と肝臓負担を減らす最大のポイント。
【NG行動】
✖ そのまま寝落ち
✖ 胃が荒れるラーメン・揚げ物を深夜に食べる
✖ バスやソファで寝る
最後に意識的なケアを挟む人ほど、「飲酒はするけど疲れが残りにくい」 という結果につながります。
長く楽しむための休肝日の設計

お酒をやめる必要はありませんが、肝臓にも「休む時間」が必要です。
毎日処理し続けていると、肝機能は知らないうちに疲弊し、疲労感・数値悪化・睡眠の質低下として現れていきます。
だからこそ 意識的に休ませる日=休肝日 を作ることは、長く楽しく飲み続けるための“投資”なのです。
週2日休むだけで数値が改善する理由
実は、医師や厚労省も推奨しているのは 週2日以上の休肝日。
肝臓には「沈黙の臓器」と呼ばれるほど、自覚症状が出にくい特徴があります。
しかし実際は、毎日飲む人と週2日休む人では、
・肝酵素値(AST/ALT/γ-GTP)
・脂肪肝リスク
・疲労回復速度
が明確に変わります。
たった週2日でも肝臓がアルコール処理以外の仕事に集中できる「余白」ができるため、体がリセットされやすいのです。
休肝日をストレスなく作る方法
休肝日は「水とサラダだけ」のような罰ゲームにする必要はありません。
むしろ 肝臓を休める栄養をしっかり入れること が回復スピードを高めます。
例えば
✔ たんぱく質(魚・鶏・豆腐・卵)
✔ 抗酸化食材(ブロッコリー、ほうれん草、トマト、柑橘)
✔ 発酵食品(味噌汁、納豆、キムチ)
これらは アルコール処理後のダメージ修復に必要な材料 です。
「飲まない日は軽く済ませよう…」 ではなく「自分をケアするごはん」 を食べる日と捉える方が、体も気持ちも整います。
さらにおすすめは、
📌 酒の席では食べにくい
・だしのきいた和食
・やさしいスープ
・旬の野菜を使った食卓
をゆっくり楽しむこと。実際、医師や栄養士も「休肝日は 消化が負担にならない温かい食事 が良い」とよく言います。
そして、もし普段料理や買い物が負担になっているなら、休肝日=家事代行が夕飯を用意してくれる日と決めるのも非常に有効です。
自分で作らなくていい、片付けなくていい、胃腸に優しい食事がその日に出てくる。それだけで 肝臓・睡眠・心の回復力が倍増します。
まとめ|お酒と上手に付き合い、健康数値を守ろう

健康を守る鍵は「適量」と「休肝日」ですが、忙しい毎日の中で、食事管理や生活環境を自分ひとりで整え続けるのは至難の業です。
「自分の健康管理には限界がある」と感じたら、スマイルプラスにご相談ください。
私たちは単なる家事代行ではありません。 日々の掃除や、管理栄養士による食事作りはもちろん、健康数値が気になる方のための**「生活習慣のサポート」**までトータルでお手伝いします。
部屋を整え、食生活を見直し、ストレスなくお酒を楽しむ。 医師や専門家とも連携するスマイルプラスが、あなたの「生涯現役の健康」を支えます。
この記事の監修者
山崎幸太
東京慈恵会医科大学卒業。
大学病院・基幹病院・地域クリニックなどで幅広い診療経験を持ち、根拠に基づいた医療と、患者と家族に寄り添う姿勢を大切にしている。
診療では、症状だけでなく生活背景や環境にも目を向け、日々の健康不安を軽減し、安心して生活できるサポートを行っている。医学的知見と丁寧なコミュニケーションを重視し、予防的な視点からの健康支援にも取り組む。
略歴
・東京慈恵会医科大学 卒業
・大学病院 小児科勤務
・地域基幹病院 小児科勤務
・クリニック院長を歴任
資格
・日本小児科学会認定 小児科専門医

代表:安田
これまで10年に渡りのべ1万件のご家庭のお悩みに寄り添ってきました。
自身も主婦経験、子育て、仕事への両立の難しさを経験したことから少しでも同じお困りごとを持つ方へのお力になれましたら幸いです。スマイルプラスのサービス概要はここをクリック
