らゆるテクノロジーが進化し、便利な世の中になったはずなのに、なぜ私たちは「家事やりたくない」という呪縛から逃れられないのでしょうか。SNSを開けば、完璧に整えられた「丁寧な暮らし」が目に飛び込み、それと自分の現状を比較しては「自分はダメな母親・主婦だ」と自己嫌悪に陥る。そんな負のループに疲弊していませんか?
「家事やりたくない」と思うのは、あなたの怠けでも能力不足でもありません。それは、複雑化した現代社会において、あなたの脳が発している「深刻なオーバーヒートの警告」です。本記事では、この感情を科学的に分析し、「賢い家事の捨て方」を徹底解説します。
今日から家事をやりたくない、めんどくさいな..。と思う気持ちに罪悪感を抱えずに過ごすことができますよ◎
なぜ、私たちの脳は「家事やりたくない」?

家事は「肉体労働」ではなく「判断疲れ」だから
私たちは長い間、家事を「体を動かす労働」だと考えてきました。掃除機をかける、洗濯物を干す、皿を洗うといった物理的な動作にばかり焦点を当ててきたのです。しかし、現在、最新の脳科学と心理学の視点から見れば、家事の本質は「エンドレスな判断の連続」にあります。
あなたが夕方に感じる「もう何もしたくない」という強い拒否感は、筋肉の疲労ではなく、脳のエネルギーが枯渇したことによる悲鳴なのです。家事を物理的な作業としてではなく、マネジメントのようなとして考えてみると解決の糸口が見えてきます。
1日3万5,000回の限界値。家事をすることが、脳のバッテリーを消耗させる
ケンブリッジ大学の研究などでも示されている通り、人間は1日に最大で約3万5,000回もの決断を下していると言われています。この決断の回数には上限があり、これを心理学では「決断疲れ(Decision Fatigue)」と呼びます。
家事において、私たちは無意識のうちに「どの洗剤を使うか」「どの順番で掃除するか」「冷蔵庫の卵はまだ足りるか」といった微細な判断を秒単位で繰り返しています。一つ一つは些細な選択に見えますが、これらが数千、数万と積み重なることで脳のバッテリーは急速に消耗し、最終的に「やりたくない」というシャットダウン状態を引き起こすのです。
献立作成と在庫管理が「ワーキングメモリ」を疲れさせてしまう
家事の中でも特に脳への負荷が高いのが、献立の作成と在庫の管理です。これらは脳の一時的な情報置き場である「ワーキングメモリ」を膨大に消費します。
例えば夕食を作る際、私たちは
「冷蔵庫の残り物」「家族の健康状態」「賞味期限」「昨日のメニューとの重複回避」
といった複数の変数を同時に処理し、最適解を導き出さなければなりません。これは、物流企業の運行管理や、レストランの在庫マネジメントと同等の高度なタスクです。
この「見えない管理業務」が脳のメモリを常に占有しているため、現代の主婦や主夫は常に「脳が重い」状態に置かれているのです。
家事のやる気をもっとも奪うのは、便利グッツやSNS

現代の家事が、昔よりも「しんどい」と感じるのには、統計的・心理学的な理由があります。
その理由について、今から3つご紹介をします。
とにかく情報が多すぎて、SNSの完璧家事を求めてしまう
かつては隣の家の様子など分かりませんでしたが、今は24時間、世界中の「最高レベルの家事」が可視化されます。これが無意識のうちに「こうあるべき」というハードルを上げ、脳に持続的なストレスを与えてしまうのです。実際にいつでも家がピカピカ。ネットをひらけば、掃除のコツを発信しているママも。そうすると「自分もそうならければいけない!!」と思い、苦しくなることもあるんですよ。
ネットでなんでも購入できる時代。でも気づけばそれも家事の一部に
買い物に行く手間を省くためのネットスーパーや、定期的に食材が届くサブスクリプションサービスも、実は高度な「在庫管理業務」を私たちに自然と矯正をしているかもしれません。
冷蔵庫内のカメラが在庫を検知してくれるようにはなりましたが、結局のところ、「明日の献立に対して、自動注文された食材が最適か」を最終判断するのは私たち。
現在は、物価の変動や物流の状況に合わせて、複数のサービスを使い分ける「最適化」の作業が必要になっています。「A社のサブスクを一時停止し、B社の特売を予約する」といったデジタル上の調整作業は、もはや企業の在庫管理マネージャーが行う業務と遜色ありません。この「目に見えない管理コスト」は、物理的な買い物以上に精神的な疲労を蓄積させる原因となっています。
自動化家電の「メンテナンス」という落とし穴
「自動で掃除をしてくれる」「自動で洗濯から乾燥まで終わる」という謳い文句の裏には、必ず人間によるメンテナンスが隠れています。高性能ロボット掃除機は、ゴミ捨てまで自動で行いますが、そのゴミ収集ステーションの紙パックを交換し、センサーに付着した埃を拭き取り、絡まった髪の毛をカッターで除去するのは、やはり「誰か」の仕事には変わりないんですよね。
他にも、自動乾燥機付き洗濯機も、乾燥フィルターの清掃やダクトの詰まりチェックを怠れば、すぐに効率が落ち、故障の原因となります。こうした「家電を維持するためのケア」は、まさに現代版の名もなき家事の代表格です。家電が増えれば増えるほど、このメンテナンス・コストは少しずつ家事をやりたくないよ…。という気持ちを積み重ねていく理由にもなるんです。
とは言っても、家事をしたくない!!と放置をしても日々目の前に洗濯物やお料理をする必要性も溢れてくるのですから、逃げるわけにはいかない..。そこで、家事代行スタッフがおすすめする家事をやりたくない時の対処方法をご紹介します。
脳の「視覚的ノイズ」を遮断する、戦略的『とりあえずボックス』運用術

「部屋が小汚い」と感じてしまうのは、あなたの片付け能力が低いからではなく、床やテーブルの上に「判断を待っている物」が溢れ、脳が刺激を受け続けているからです。
家事をできるだけやらない戦略において、最も重要なのは「完璧に片付けること」ではなく、「脳に片付けを意識させない環境を最速で作ること」にあります。そのための究極のツールが『とりあえずボックス』です。これは単なる逃げ道ではなく、脳もモヤモヤした罪悪感ををクリアするための「一時保存場所」なのです。
①動線上に配置する「心のストレス解消」の仕組みを作ってしまおう
片付けを「わざわざ行うイベント」にしてはいけません。家事効率を最大化するには、生活動線上に『とりあえずボックス』を配置し、移動のついでに物を「落とす」仕組みを作ることが重要です。
とりあえずの箱を用意する
リビングの入り口やキッチンのカウンター横など、つい物を置いてしまう場所に「100均のボックス」や「お洒落なバスケット」を設置します。
箱にれると起きる嬉しいこと
「元の場所に戻す」という3段階の動作を「箱に入れる」という1段階に短縮することで、片付けに対する心理的ハードルを極限まで下げます。 これにより、家事の合間に同時進行でお部屋の「見た目」を整えることが可能になります。
最近では、100均の収納ボックスをリメイクして、“見せる収納”を行う人も多くなってきましたよね。 その箱のひとつに『とりあえずものを入れるためのボックス』を作るんです。 そうすると、寝る前にごちゃごちゃしたものもササッと収納できるので、部屋をキレイに保てるようになりますよ。
子どもたちのおもちゃ収納ボックスの近くに『とりあえずボックス(おもちゃ専用)』を作っておけば、寝る前にササッとおもちゃ類をしまってから寝られます。 リビングのこまごましたものは、リビングの『とりあえずボックス』を置いて入れてしまえばいいんです。
家事をしている間に通る、動線上に『とりあえずボックス』を配置しておけば、通りすがりに片づけができちゃうんです。 片づけって、できれば“他のことと同時進行させたい家事”のひとつですよね。 片づけだけに時間をとるのはもったいない気がします。
だからこそ、“簡易的に片づけをする時”と“ちゃんと片づける時”を使い分けるんです。 毎回完璧になんて、スーパーマンでない限りできません!
でも、『とりあえずボックス』に頼り過ぎて、箱が満杯になってしまう 『とりあえずボックス』を作った人の意見で多いのは、「ボックスに何でもかんでも入れてしまうので、床はキレイ。でも、ボックス内がぐちゃぐちゃに…」 という悩みです。
たしかに、忙しい毎日の中で、『とりあえずボックス』があれば、何でも入れてしまえるので、ついつい頼ってしまうんですよね。 その後に、しっかりと片づけるのならば問題ないのですが、いれっぱななしになってしまった時が問題です。
結局、ボックスが満杯になって、床にものが散らばっていく結果になりかねません…。 『とりあえずボックス』は、あくまでも“とりあえず”なので、モノを元の場所に戻す習慣をつけてしまえばいいんです! こんな風に言うのは簡単ですが、「具体的にはどうなの?」と思いますよね。
一番早いのは、『とりあえずボックス』を利用するのは“夜だけ”と決めてしまうことです。 夕飯を作る前、寝る前に部屋をとりあえずキレイにするためだけに利用する、そう決めてしまうんです。
そして、朝起きたら『とりあえずボックス』の中にしまったモノを片付け直すんです。 そうすれば、毎朝、ボックスの中は空っぽになりますよね。 これならば部屋は散らかりません。夜よりも朝の方がバタバタしているという人もいるでしょう。
そんな人は、今の使い方と反対にしてみるんです! 朝の忙しい時間帯は『とりあえずボックス』にポンポン入れてしまう。夜寝る前にボックス内のモノを片付ける。 これで1日1回は必ず『とりあえずボックス』をリセットできますよね。
他にも、家事の負担を楽にする方法を「家事をやりたくない人必見!疲れた時に家事のやる気を出す方法と対処方法」もぜひ参考にしてみてください。
②『とりあえずボックス』は子どもにも有効!
後でしっかり片づけられる大人とは違って、入れったら入れっぱなしになる可能性が高い子ども。 一番『とりあえずボックス』を与えてはいけないような気がしてしまいますが(笑) 実は、子どもにも便利なアイテムなんですよ♪
たとえば、夕食を作っている間、お子さんはリビングにおもちゃを運んできて遊んでいることも多いですよね。 夕飯ができたら、そのままにしてご飯を食べ始めちゃうなんて家庭もあるでしょうし、夕飯前にいったんキレイに片づける家庭もあるでしょう。
でも、そのままにしていたら、お母さんが食器を片付けるときに動き回ったりして踏んでしまうかも! いったんキレイに片づけるのいいですが、お子さん一人で片づけられないときはお母さんの手間が増えてしまいます。 そうならないために、リビングに『とりあえずボックス』を置くんです。
・夕飯前は『とりあえずボックス』に入れ、いったん床をキレイにする!
・食べ終わってもう一度遊ぶときは、ボックスごと移動して遊ぶ
・寝る前に片づけるときは、ボックスをもって子供部屋に行く
そうすると最後にきちんと片づけるときもラクになるんですよ。 女の子のままごとの細かな食材類も、男の子のミニカーやLEGOのようにこまごましたものも、簡単に片づけられます。
③『とりあえずボックス』を効果的に使えば、めんどくさい家事が好きになる
家事の中で、最も時間をかけるのがもったいないといっても過言ではない、“ちょっとした片づけ”の時間。 『とりあえずボックス』を使って、片づけにかける時間をグンと減らしてしまいましょう。
部屋の見た目もキレイになりますし、忙しい時間帯はポンポンとボックスに入れるだけなので、手間もかかりません。1日1回、『とりあえずボックス』をリセットする習慣をつければ、ボックスが満杯になって、結局部屋が小汚くなる心配もありません。
お子さん用に『とりあえずボックス』を用意して、お子さんと片づける時間も減らす方法もあります。片づけにかける時間を減らすことができれば、他の家事に充てる時間も増えていきます。 結果的に家事効率が上がっていくんです。 小汚い部屋に嫌気がさしている人は、1度お試しくださいね♪
1万件の家庭を救ったプロが伝授!脳のメモリを空ける「捨てていい家事」リスト

スマイルプラスが行政機関や大手企業の福利厚生として選ばれ続けているのは、単に「お掃除が上手だから」ではありません。私たちは、お客様の脳を蝕む「決断疲れ」を根本から解消し、心に空白(ゆとり)を作るライフマネジメントのプロだからです。のべ1万件以上のご家庭のお悩みに寄り添ってきた私たちが、現場で実践している「あえて捨てていい家事」の代表例をご紹介します。
衣替えを捨て、「オールハンガー収納」へシフトする
「季節ごとに服を入れ替え、丁寧に畳んで引き出しにしまう」という作業は、実は家事の中でもトップクラスに脳のリソースを消費します。服の厚みを確認し、誰の持ち物か分類し、収納スペースの空きを計算しながらパズルのように詰め込む……このプロセス一つひとつが、あなたの脳のバッテリーを削っているのです。
☑︎プロの視点
スマイルプラスでは、可能な限り「畳む家事」そのものを捨てることを推奨しています。洗濯機から取り出した衣類をハンガーのまま干し、乾いたらそのままクローゼットへ移動させるだけの「オールハンガー化」です。こうした「掛ける収納」を前提とした動線が主流となっているんですよ。
☑︎効果
畳む手間がゼロになるのはもちろん、最大のメリットは「可視化」にあります。すべての服が並んでいるため、「着たい服を探す」「同じような服を買ってしまう」といった無駄な思考コストが消滅します。
最終手段。排水口の蓋を捨て、「判断のノイズ」を消す
キッチンやお風呂の排水口にある「蓋」。一見、見た目を整えるための必須アイテムに思えますが、実はこれが脳に「見えない不安」を植え付ける最大の原因となっています。
蓋があることで「中は今、どれくらい汚れているだろうか?」と推測し、勇気を出して蓋を開けて確認するという、不必要な「判断プロセス」と「心理的ハードル」が発生しているのです。
☑︎プロの視点
私たちは、あえてこの「蓋」を外して運用するのもひとつの方法だと考えています。汚れが常に可視化されている状態にすることで、「不衛生かもしれない」というモヤモヤした不安を、「汚れたから今、洗おう」という単純な反射動作に変換します。
☑︎効果
「いつ掃除すべきか」を悩む脳のコストがゼロになります。汚れが溜まる前に気づけるため、結果的に強力な洗剤を使った大掛かりな掃除の必要がなくなり、家事の総量を減らすことができます。蓋という「境界線」をなくすだけで、あなたの脳内にある「掃除への重圧」というノイズは、驚くほど静かになります。
完璧な「手作り」の呪縛を捨て、プロを「家族の一員」にする
「栄養バランスを考えて、一汁三菜を毎日手作りしなければならない」という思い込みは、現代のママやパパを最も追い詰める「決断の罠」です。献立を考え、食材を選び、調理工程を管理し、さらに後片付けまで行う。この一連のフローは、企業のプロジェクトマネジメントに匹敵する重労働です。
☑︎プロの視点
私たちは、信頼できるプロに週に一度「下ごしらえ」や「メインの作り置き」を任せることを、賢い「家族の作戦」と捉えています。これは決して手抜きではなく、家族全員が笑顔で過ごすための「最適な環境を作っていくこと」です。
☑︎効果
「今日のご飯どうしよう」という、毎日夕方に訪れる思考のループを断ち切ることができます。行政や大手企業が認めたスマイルプラスの厳格な信頼基準があるからこそ、お客様は「大切な家族の健康管理」という重責を、安心して私たちと分かち合うことができます。
家庭の幸福指数=
家事による疲労度
家族との対話時間
プロの手を借りて「作る決断」を外注することで、家族との笑顔の時間」を最大化する。それこそが、社会において求められる、新しい家事のスタンダードなのです。
それでも家事がめんどくさい..やりたくない時の必殺技

それでも家事がめんどくさい時には、家事代行という選択肢もあります。例えば、料理の作り置きを依頼したり、お部屋の片付けをお願いしておくとあなたが帰宅した頃にはお部屋が片付いている!なんて夢のようなことが実現できます。
詳しくは、スマイルプラスの家事代をご覧ください。

代表:安田
これまで10年に渡りのべ1万件のご家庭のお悩みに寄り添ってきました。
自身も主婦経験、子育て、仕事への両立の難しさを経験したことから少しでも同じお困りごとを持つ方へのお力になれましたら幸いです。スマイルプラスのサービス概要はここをクリック
